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お墓のおじまい

墓じまいの手続きと流れ
改葬許可・費用・遺骨の行き先

墓じまいで要る許可と書類、進める順番、遺骨の行き先、費用の内訳を、法律と国の資料をもとにまとめました。

情報の確認日:編集:おじまい編集室

丘の上の墓所に白い菊が供えられ、遠くに棚田が見える挿絵

結論

墓じまいは、遺骨を取り出して別の場所へ移す「改葬」です。今お墓がある市町村の改葬許可が必要で、許可証がないと新しい納骨先は遺骨を納められません。先に遺骨の行き先を決め、今の管理者の証明をもらってから申請します。

このページの要点

  • 申請先は、住んでいる市ではなく「今お墓がある市町村」
  • 書類は「今のお墓の管理者」「市町村」「新しい納骨先」の三者を回る
  • 改葬は10年でおよそ2倍に増えている(厚生労働省の統計)

墓じまいとは?法律では「改葬」

墓じまいは法律の言葉ではありません。お墓から遺骨を取り出し、別のお墓や納骨堂へ移すことを、墓地埋葬法では「改葬」と呼びます。改葬をするには、市町村長の許可が必要です(墓地、埋葬等に関する法律 第5条)。

許可を出すのは、遺骨が今ある場所の市町村です。実家のお墓が遠くにあり、子どもが都市部に住んでいる場合でも、申請はお墓のある市町村に出します。

数字で見る墓じまい:10年で約2倍

厚生労働省の「衛生行政報告例」では、全国の改葬の件数を毎年数えています。

平成26年度83,574件
令和6年度176,140件
全国の改葬件数(厚生労働省 衛生行政報告例 第6表)。10年で約2.1倍になりました。

令和6年度は1日あたりにすると、およそ483件です。墓じまいは、もう珍しいことではありません。

書類の流れ:三者を回る

改葬の手続きは、書類が三つの場所を順に回ると考えると分かりやすくなります。

  1. 新しい納骨先受け入れの証明をもらう市町村が求める場合
  2. 今のお墓の管理者埋葬(埋蔵)の事実の証明を書いてもらう施行規則 第2条
  3. 今お墓がある市町村申請書に証明を付けて出し、改葬許可証を受け取る法 第5条
  4. 新しい納骨先改葬許可証を渡して納骨する法 第14条

申請する人がお墓の使用者本人でないときは、使用者の承諾書も付けます(施行規則 第2条)。申請書には、亡くなった方の本籍・住所・氏名、死亡年月日、改葬の理由と改葬先などを書きます。遺骨が何体もある場合の書き方や手数料は、市町村ごとに決まっています。

墓じまいの手順

  1. 家族・親族と、墓じまいをするか、遺骨をどこへ移すかを話し合う。
  2. 今のお墓の管理者(お寺・霊園・市の墓地など)に、墓じまいをしたいと伝える。
  3. 新しい納骨先を決め、受け入れの証明をもらう(求める市が多い書類です)。
  4. 今のお墓の管理者に、埋葬(埋蔵)されている事実の証明を書いてもらう。
  5. 今のお墓がある市町村に改葬許可を申請し、改葬許可証を受け取る。
  6. 遺骨を取り出し、墓石を撤去して区画を管理者に返す。
  7. 新しい納骨先に改葬許可証を出して、納骨する。

遺骨の行き先の選び方

法律で改葬先とされているのは、ほかのお墓か納骨堂です(墓地、埋葬等に関する法律 第2条)。散骨は、これとは別の方法です。選び方の目安は次のとおりです。

住宅地の近くの墓地に、花と手桶が供えられた小さなお墓の挿絵

近くのお墓・納骨堂へ移す

子どもの家の近くに移すと、お参りがしやすくなります。新しい区画を持つ場合は、その費用がかかります。

お寺の庭の屋根付きの合葬墓に、花と香炉が供えられた挿絵

合葬墓・永代供養墓に納める

ほかの方と一緒に納め、管理を任せる方法です。一度納めると取り出せない場合が多いので、確かめてから決めます。

朝の静かな海に白い花びらが浮かび、小舟の舳先が見える挿絵

散骨する

厚生労働省の研究班がまとめた事業者向けガイドラインでは、遺骨を粉状に砕くこと、契約は文書で費用の明細を付けること、散骨後に証明書を渡すことを求めています。

公営の合葬墓・納骨堂がある市

市が運営する合葬墓や納骨堂も、遺骨の移し先の一つです。申し込める人は、市内に住んでいる人などに決められていることがあります。おじまい相談所で市の公式サイトから確かめられた87市は次のとおりです。市の名前を押すと、場所・申し込める人・料金を見られます。

北海道

埼玉県

千葉県

神奈川県

長野県

静岡県

愛知県

大阪府

兵庫県

広島県

愛媛県

鹿児島県

墓じまいの費用の内訳

費用は、お墓の大きさ・場所・新しい納骨先で大きく変わります。見積のときは、次の項目が分かれて書かれているかを確かめます。

よくあるトラブル:離檀料

国民生活センターには、菩提寺に墓じまいを頼んだところ高額な離檀料を求められ、規約もなく根拠が分からないという相談が寄せられています。離檀料は法律で決まったものではありません。

市ごとの改葬の窓口

改葬許可の窓口は市町村によって違います。おじまい相談所では、公式サイトで窓口を確かめた市を載せています。

北海道

埼玉県

千葉県

神奈川県

山梨県

長野県

静岡県

愛知県

大阪府

兵庫県

広島県

愛媛県

鹿児島県

よくある質問

墓じまいに役所の許可は必要ですか?

必要です。遺骨を別のお墓や納骨堂へ移すことを法律では「改葬」といい、今お墓がある市町村の許可を受けなければなりません。許可を受けると「改葬許可証」が出され、新しい納骨先はこれを受け取ってから納骨します。

改葬許可はどこに申請しますか?

今お墓がある市町村です。お住まいの市町村ではありません。担当の課は市町村によって違い、市民課・環境課などが受け持っています。おじまい相談所の市ページでは、確かめた市の窓口を載せています。

墓じまいの申請に必要な書類は何ですか?

改葬許可の申請書に、今のお墓の管理者が書く「埋葬(埋蔵)の事実の証明」を付けます。申請する人がお墓の使用者でない場合は、使用者の承諾書も要ります。このほか、新しい納骨先の受入証明など、市町村が求める書類があります。

離檀料は必ず払うものですか?

離檀料について、国の法律に決まりはありません。国民生活センターには、菩提寺から高額な離檀料を求められたという相談が寄せられています。困ったときは、消費者ホットライン(188)で相談できます。

遺骨を海にまくことはできますか?

散骨をする事業者はあります。厚生労働省の研究班がまとめた事業者向けのガイドラインでは、遺骨を粉状に砕くこと、契約は文書で結び費用の明細を付けること、散骨の後に証明書を渡すことなどを求めています。

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